前回の記事でキルギス人の誕生日パーティーに参加した記事を書きましたが、
その会話の中で一つだけ気になったものがありました。
◆キルギスの誘拐結婚のお話
皆さんはキルギスの誘拐結婚という言葉を知ってますか?
ボクがそれを知ったのはキルギス旅行直前。
Facebookタイムラインでたまたま流れていたこの記事をみて衝撃を受けました。
無理やり連れ去られる女性 結婚相手は「誘拐犯」 :日本経済新聞
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まず誘拐結婚という言葉が衝撃ですよね
上の記事によりますと
中央アジアのキルギスで、仲間を連れた若い男が嫌がる女性を自宅に連れていき、一族総出で説得し、無理やり結婚させる――キルギス語で「アラ・カチュー」と呼ばれる「誘拐結婚」。この驚きの「慣習」では、誘拐され、結婚を受け入れる女性もいれば、拒む女性、受け入れたものの離婚する女性もいて、それぞれに「物語」がある。
とのこと。
日本では考えられない慣習ですね。
この記事では、誘拐の現場から潜入取材して、その後の女性の経過を時間をかけて取材されていました。
◆キルギス在住の方に誘拐婚について聞いてみた
実際どうなんだろ?と気になったので、この地に長く在住する青年海外協力隊の方2人に話しを聞いてみました。
すると、知り合いレベルで誘拐結婚の話しを聞くとの事
知り合いの親戚だとかそのレベルだそう。
今も根強く残っている伝統ということですね。
そして現在は法律で禁止されているものの
少数ながら、誘拐結婚は今でもある
とのこと。
街で見つけた気に入った女性を数人で誘拐し、家族ぐるみで女性を説得。
その中には暴力を伴うケースもあるとのこと。
誘拐結婚のルールとして、女性が拒否したら解放するという暗黙があるそうですが
誘拐された女性の80%以上は結婚に同意するというから驚きです
理由を聞くと、キルギスでは一旦男の人の家に入って出る事は恥に当たるからとのこと。
伝統だから仕方ない。との気持で結婚を承諾するというらしいのです。
ボクも記事で読んで知ってはいたものの、実際に出会った人からの話は更に衝撃が大きかったです。
また
誘拐結婚にはいくつものパターンあるというのです
それは、誘拐結婚を装った駆け落ち
キルギスでは昔から両親が結婚を決める「お見合い婚」が多いとのこと。
愛し合った2人が、どうしても両親に結婚を許してもらえない場合、強硬手段として、誘拐結婚の形をとるらしいのです。
すると両親は認めざるおえない。それはキルギスの伝統だから。
また男性側に、結婚式の費用や記念品を用意する経済力がない時にも誘拐結婚が利用されるとのこと。
なので 誘拐結婚が必ずしも不幸な結果を生むとは限らず、いろんなパターンがあるそうです。
実際幸せに生活している夫婦も多く出会うと言っていました。
誘拐結婚には暴力的なイメージしかなかったので、そのような形があるのは意外でした。
この不可解な風習について、たかが2週間滞在しただけの旅行者が良い・悪いと言い切るつもりはないですし、そもそも理解さえ出来ていないはずです。
とはいえ暴力的なケース、女性の同意を得ないケースの結婚は人権侵害以外のなにものでもないと思います。
その背景には、キルギスでの女性の立場の低さがあるそう。
一昔前の日本の様に、女性を家政婦のような扱う男性も多いようです。
キルギス社会・コミュニティの伝統、としてなかなかなくならない誘拐結婚
現在キルギスの若者達の間では、誘拐結婚をなくそうという活動が少しづつ行われているそうです。
悲しい結婚。考えただけでツラいですもんね。少しずつ変わっていけばよいなと感じます。
あまりにも衝撃的なキルギスの一面でした。
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