【治安】リオデジャネイロでのナイフ強盗体験談…五輪危険?もちろん!

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1年3ヶ月の世界一周夫婦旅から無事帰国したボク旅、キミ旅です。

 

2016年8月5日からリオデジャネイロオリンピックが始まりますね。ニュースでも競技場建設の遅れや、水質汚染など多くの問題が取り上げられていますが、

 

特に気になるのが治安の問題でしょう。

 

リオって危険?? 五輪大丈夫??

 

日本の感覚でそれを聞くのであれば、断言します。

 

もちろん!大丈夫じゃありません。

 

僕たちは白昼堂々ナイフ強盗にあいました。

 

犯罪に巻き込まれた体験談と、オリンピックで日本人が被害に遭わないための対策を書きたいと思います。

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◆リオデジャネイロでのナイフ強盗にあった体験談

セントロ地区の有名観光スポット「カテドラル・メトロポリターナ」に行くことにしました。

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Googleストリートビューより

有名ガイドブック「地球の〇〇」のモデルプランにも掲載されている定番スポットです。

 

リオを旅行する上での防犯対策はしていたが…

リオの中でもセントロ地区は治安が悪いため、できる限りの防犯対策をして出発しました。

 

外務省のホームページを確認し、宿のオーナーにも話を聞いて注意事項を確認。

具体的には

 

・服装は派手すぎないものを

・バックを持たず手ぶらであるく

・パスポートはコピーを持つ、クレジットカードは持たない

・妻は胸とブラの間に貴重品を入れる

・ビニール袋に貴重品

・強盗に遭ったときのため、多少の現金をポケットに

最寄駅までは地下鉄で行く

・大通りのみを通る、10メートルに1回は後ろを振り返る

・背後に不審者らしき人がいたら、近くの商店でやり過ごす

・建物の中に入るまでカメラは出さない

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日本で住んでいると信じられない事ですが、治安の悪い南米の大都市では(田舎は別)この対策は当たり前です。

 

それでも強盗に遭っちゃいました。

 

犯罪に巻き込まれるか?防げるかの分かれ道

僕たちが泊まっていた宿はビジネス街で比較的治安の良い「ボタフォーゴ地区」。

お昼の11時頃に宿を出発し、地下鉄に乗って目的地である「セントロ地区」の駅で降車。

 

大通り歩き始めるとを、すぐに違和感を感じました。

 

・真昼間なのに人気が少ない

・ホームレスの数が異常に多い

こちらの画像をみてください⇩

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googleストリートビュー・リオデジャネイロより)

路上で半裸で寝転がり生活する男性です。グーグルストリートビューにたまたま写っていました。物凄い数の方がこのような生活を送っています。

僕が見たダンボールに寝転がる褐色の肌の青年は、今にも餓死しそう。貧弱な体でした。

10代前半と思えるあどけない顔立ち。

 

それも1人や2人ではありません。

 

多くの若者がホームレスにならないといけない程深刻な貧困を実感しました。

 

このような状況を見たのは僕の世界一周の中で初めてでした。

 

これはヤバいな。

 

直感に従って帰るか?それとも進むか?

 

この判断が強盗を防ぐための最後の分かれ道だったと思います。

 

僕たちは進みました。。

 

ナイフ強盗に遭う

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(僕たちがナイフ強盗にあった場所) 

目的地までは徒歩5分ほど。可能な限り大通りを歩きました。

 

数メートルおきに後ろを振り返り、怪しいと思われる人がいたら近くの商店に駆け込みます。

 

目的地「カテドラル・メトロポリターナ」が見える広場の交差点まで着いた時

 

 

ヤバい。。

 

 

角を曲がると広場には、大勢の褐色の肌を持つ男たちが。

 

皆ボロボロの破けたズボンを履いており、、いやほぼ半裸状態です。

 

その数20人以上

 

僕達に向けられる視線で分かります。

 

まずい、、

 

一瞬で危険を感じたボク達は、すぐにUターンし元の道に戻りましたが。

 

時すでに遅し

 

後ろを振り返ると4人の大柄な男たちが、早歩きで追いかけてきます。

 

一瞬で四方を囲まれました。一人の男が低い声で囁きます。

 

カム、マニー。

 

一人の男は指差します。

 

その先には刃渡15センチ程のナイフが。

 

ナイフを持つ男の顔が一瞬見えました、やせ細った顔で目は血走っています。

 

 

抵抗したら殺される。

 

 

一瞬で悟った僕は、恐怖を通り越したのか妙に冷静でした。

 

犯人の顔を見ないように俯きつつ両手を挙げました。

 

男の大きな手が乱暴に、僕の全てのポケットをチェックします。

 

まず現金2000円が盗られました。

 

妻も状況を理解しており、泣き叫んだり犯人を刺激しないよう細心の注意を払っています。

ゆっくり胸に隠していたお金を取り出し、犯人に渡しました。

 

続いて僕の右ポケットに入っていたコンパクトデジタルカメラが盗られました。

 

この瞬間男たちは満足したのか、不敵な笑みを浮かべ去っていきました。

 

犯行時間は1分程でした。

 

現場は大通りでしたので、目撃者もたくさんいました。

 

向かい側の道路には商店も営業していましたが、誰も助けてくれませんでした。

 

それは仕方ありません。助けたら自分が殺されることを分かっているからです。

 

警察も数百メートルおきに配置されているような場所でした。

 

しかし本当に危険な場所に警察はいません。文字通り危険だからです。

 

幸いビニール袋に入れていた、カメラ(Gopro)やお金は盗られませんでした。

バックに入れていたら間違い無く盗られて無一文でした。

 

被害にあった後は急ぎ足で、恐怖に足を震わせながら宿に戻りました。

 

その 途中に改めて治安の悪さを実感する出来事がありました。

 

バックを持った現地人女性が大通りを歩いてました。僕たちは女性の後ろを歩行中です。

 

女性も後ろを振り返りながら歩いており、若い男性二人組が後方にいるのに気づくと、近くにあったマクドナルドに入りました。男たちが通り過ぎるのを確認して店を出て歩き始めました。

 

現地人ですら安心して歩けないということです

 

ツーリストポリスで同様の被害者に会う

翌日ツーリストポリスに被害届を出しに行きました。

 

観光客に対する犯罪が多発しているため、担当者は手馴れておりすぐに必要な書類を出してくれました。

 

驚いたのは、ツーリストポリスに強盗被害者がどんどん来ること。

 

僕たちが手続きをしていた30分の間に3人の外国人被害者が駆け込んできました

 

・ナイフ強盗にあった中年のおじいちゃん

・ランニング中に首締め強盗にあった身長180センチの欧米人

・5人組で歩いていたら、8人の男に襲われた欧米人

 

この方達も真昼間に被害に遭っています。

体格のいい人でも、大勢で歩いていても犯罪に遭う都市なんです。

 

本当に殺されなくてよかった。

 

今回はカメラを持っていたことで救われました。何も渡すものがなければ殺されていたかもしれない。

 

事件のことをブラジル人の宿のオーナーに話すと「お前はラッキーだった、命があってよかった」と言われました。

 

リオデジャネイロで強盗にあったら命のある確率は50:50だと。

 

実際リオで強盗にあった場合、抵抗しなくても殺されることは珍しくありません。

僕達がリオを訪れる丁度2週間前に、日本人の方が殺害された悲しい事件はそのケースでした。

 

また僕がもしクレジットカードを持っていたとしたら、、

短時間誘拐に発展した恐れもありました。

 

短時間誘拐とはその名の通り誘拐されて、ATMまで連れて行かれ、クレジットカードのキャシングを限度額まで引き降ろさせる犯罪。

 

その場合妻を人質に取られて…なんて考えると恐怖という言葉では表せません。

 

それからの数ヶ月間は、トラウマを抱えたまま旅をしていました。

後ろに人が歩いているだけで、褐色の肌の色とすれ違うだけで、毎回恐怖を感じました。

 

でも本当に命があってよかった。

 

一つ言えるのは、犯罪に対する対策をしていたから被害を最小限に抑えれたかなと思います。

強盗に遭った時のシュミレーションも事前に考えていたため冷静に対処できたのかもしれません。

 

もっと言うなら最初にヤバいなと感じた時に引き返すべきでした。

 

もっともっと言うならタクシーに乗るべきだった。

 

治安の悪い場所では1つの行動が、命に関わることを実感しました。

 

リオ旅行を考えている方へ参考までに、実際にナイフ強盗にあった場所の地図はこちら。

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今リオではナイフ強盗が流行っている、その恐ろしさとは?

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現地在住の方より情報を得ました。

 

昔のリオは強盗犯罪ニュースでは必ずと言っていいほど銃が使われていたそうです。しかし2015年以降、ナイフ強盗のニュースが増加しているというのです。

この恐ろしさは、金銭的に銃を買えない未成年でも強盗を働ける。ということにあります。

▼参考

ナイフ強盗激増の予感

 

◆リオデジャネイロでの犯罪対策

ここまで記事を読んでくださった方は、リオデジャネイロを旅行することのリスクを分かっていただけたでしょうか?

全て危険だ!とは言いませんが、警戒しすぎて悪い事はありません。

 

オリンピックで多くの日本人がリオを訪れると思います。旅行する上での注意点を書いていきます。

 

犯罪の手口を知る

↑このページにはリオデジャネイロの安全に関するすべてが書かれています。

今回強盗に遭いましたが、被害を最小限に抑えられたのはこれを読んでいたからだと思います。

 

↑こちらは最新情報を確認することができます。今見て驚きましたが、治安の良いと言われていたレブロン地区でも、最近突如銃撃戦が発生しています。

 

治安の良い地域にホテルを取る

リオは地区によって全く治安が異なります、宿を取る時はできるだけ治安の良い地域に取ることが大事。

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【治安の比較的良い地域】

・コカパバーナ地区

・イパネマ地区

・レブロン地区

・ボタフォーゴ地区

 

【治安の悪い地区】

・セントロ地区

・セントロより北の地域全般

・各地ファベーラ

 

リオも全ての場所で治安が悪いわけではありません。場所によっては夜でも歩けます。それでも大きな荷物を持っている場合はタクシー利用がベター。

 

また治安の良い地域でも注意が必要な場合もあります

 

・コカパバーナビーチではひったくりやスリには警戒した方が良い。

・特に波打際は死角になるので、早朝や夕方は強盗に注意。

・有名観光地コルコバードの丘は歩くと危険、電車で行くのが良い

 

治安の悪い地域へは特別な理由がある限り行く必要はないかと思います。旅行者的に特に注意が必要な場所は2つ。

 

セントロ地区には観光名所が集まっているので、行くなら人通りの多い平日昼間

(休日はガッっと人が減ります)

 

セントロ北のバスターミナル周辺は短時間でも歩かないほうが良い

(バスターミナルの看板にも、絶対歩くなと書いてあります)

 

移動はタクシーかメトロで

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流しのタクシーを捕まえるのは危険。タクシー強盗が多発しているため、信用できるタクシーを選ぶ必要があります。

 

ショッピングセンターやホテルのタクシー乗り場には必ず警備員がいるので、そこで拾うのがオススメ。

宿のオーナーなど信頼できるブラジル人がいる場合は頼むと良いと思います。

 

リオのタクシーには身分証明書の提示が義務付けられているので、必ず乗る前にチェックする。

 

・メトロ(地下鉄)も比較的安全だがスリやひったくり、尾行には警戒する。

・バスはバス強盗が多発しているので極力避ける

 

旅行時の格好や歩き方に注意

多すぎるので箇条書きで書きます。

 

・常に周りを警戒する

・無駄にカメラやスマホを路上で見せない

・スマホを見る場合は建物の中に入る

・手ぶらで歩くもしくは、小さいバックを前掛けにする

・日本人丸出しの格好をしないこと

・パスポートやガイドブックはコピーを持つ

・ATMは信頼できる場所で引き出す

・ATM利用後の尾行や強盗には十分注意する

 

強盗にあったら絶対抵抗しない

 

残念ながらどんなに注意していても運が悪ければ、強盗に遭います。僕も注意していたつもりでした。

 

強盗にあった時の行動によって、命が助かるかどうかが決まるんです。

自分が強盗にあったらどうするか?それを事前に想定しておくことが大事です。

 

・犯人の顔をむやみに見ない

・急な動作をしない(抵抗すると思われる)

・犯人を刺激しない

 

◆最後に

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リオのビーチや、カニーニバル、音楽文化、独自のモダンカルチャーと世界的にも魅了的な都市であるのも事実。

 

今回は「治安」の事のみを強い口調で書きましたが、リオデジャネイロに行く方には、安全に帰ってきてほしいからです。

 

まず日本の感覚は完全に捨てさることが大切です「自分だけは大丈夫」と思わず、犯罪の手口を頭に入れておくことが大事。

 

旅行に慣れている人ほど「自分は自分の力で犯罪を回避している」とか思いがちです。「五輪期間は警察多いから大丈夫でしょ!」という旅人の意見も聞いた事があります。

 

僕は思います。被害にあってからでは遅いと。命を取られますよ。

 

どうかご安全に。僕の体験談が読んだ方の参考になれば幸いです。

 

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